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2019年冬号 (1-3月)

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連載:カガクのめばえ

第3回 ほそ ひで さん

第3回 細野 秀雄 さん

世の中でかつやくしている科学者は、いかにして科学のりょくを見つけたのか、どうして科学者になろうと思ったのか、どうやってこんなんえてきたのか?
科学者たちの「芽生え」のしゅんかんを、まんがで見てみよう!


まんが/まきのこうじ 構成・文/石田童子


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第3回 ほそ ひで さん

1953年生まれ。さいたま県出身。東京工業大学フロンティア材料研究所きょうじゅ、同げんせんりゃく研究センター長。「ありふれた材料」からの数多くの新発見により世界中から注目を集める。日本こくさい賞、おん賞・日本学士院賞、じゅほうしょうなどを受けている。


きらいなことはやらないほうがいい」
ほそひでさんが語る、なりたい仕事にくための、子どもたちへのメッセージ

——子どものころから科学が好きだったのですか?

理科の中で生物には全くきょうがなく、化学の実験が好きでした。社会も好きでしたが、地理は苦手で歴史が好きでした。同じ科目の中でも好きなものときらいなものがはっきりしている子どもでした。研究者になりたいと目指していたわけではないけれど、好きなもの、面白いことを続けていったらいつの間にか研究者になってしまっていました。とてもラッキーでしたね。

——好きなことを続けるのが好きな仕事にくこつでしょうか。

わたしはどちらかというと人生は「消去法」をすすめます。きらいなことはとことんやらない。子どものころも、わか研究者の時も、いやなことはてっていてきけてきた。それが良かったのだと思います。好きなことやきょうがあることはたくさんあるので、選ぶのが大変でしょう。ところがきらいなものはしゅんかん的にかる。選ばなくてもかるものだから、「きらい」をけるほうがかんたんなんですよ。そうして、きらいじゃないものの中からタイミングが合ったものを選んでいけば、かく的好きな道に進むことができるのではないでしょうか。

——ぶっしつ科学の分野でさまざまな大発見をしましたが、ご自身ではどの発見がいちばん印象的ですか?

わたしの中では、電気を通すセメント「Cシー12Aエー7」が一番の大発見です。電気が流れる「ガラスのはんどうたい」は「IGZOイグゾー」にはってんし、有機EイーLエルテレビやえきしょうディスプレイなどで産業界に大きなこうけんをしました。「てつけいちょうでんどう」は、ていたいしていたちょうでんどう界に大きなえいきょうあたえたと、世界中の研究者からさんをいただきました。でもこれら二つは、あと10年、20年後にはほかのだれかが発見できたかもしれません。しかし「C12A7」はわたしでなければ発見できなかったでしょう。わたしは有機物理化学、無機物理化学、セラミックス、ガラス…さまざまな研究をて、今はさん物の研究をやっています。そうした今までの研究が結びついて「C12A7」につながったと自負しています。これを発見した時は体がふるえました。あのようなけいけんは、研究人生の中でもなかなかありませんよ。

——ぶっしつ科学を研究するだいとは?

自分たちの考えたものが、世の中でどんどん進化して使われていくようになるところです。また、そのていを見られるのが一番面白いところですね。世の中のこまっている問題をかいけつするために使ってもらえるのはじょうに喜ばしいことです。ただそれは、最初から「役に立つものを発見しよう」としていたのでは見つからないものです。世の中に残る研究というのは、必ず「神のさいはい」ともいうべきぐうぜんがあると思います。わたしがこの研究に入ったのは、学生時代のそんけいする方たちの助言や、他人が選ばなかった道のせんたく、ふとした実験からのみちびきなど、さまざまぐうぜんがあったからです。自分のやるべきことをしんに、しんけんにやっていけば、かべを乗りえるためのヒントにみちびかれるものなのではないでしょうか。

学校の成績と研究者の資質とは関係ない! 好きなことに夢む中ちゅうになれる人はいい研究者の素そ質しつがあるよ

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