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2019年冬号 (1-3月)

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[交わるアートとサイエンス]

バイオアートで見えてくる 自然界のいとな

バイオアートで見えてくる 自然界の営み

(作品ぞうていきょうみずよう

生命科学やバイオテクノロジーを活用したげいじゅつひょうげんである「バイオアート」。
アーティストのみずようさんは、生物や自然界のげんしょうを作品のテーマにしている。
科学とげいじゅつゆうごうした世界は、どこにつながっていくのだろう。


自然界のメカニズムの美しさを伝えたい

わたしたちの身の回りは、いろいろな自然げんしょうにあふれています。だんしきすることのないげんしょうやそのうらがわにあるほうそくを、アートとしてかく化することで多くの人に感じてもらいたい」。これまで多くのバイオアート作品を発表してきたみずさんは、作品にこめる思いを語る。

小さいころから生き物や自然にきょうがあり、その姿すがたげんしょうを「美しい」と感じることが多かったという。大学で生物化学を学んだのち、「自分が好きなこの美しい世界をたくさんの人に伝えたい」という思いが芽生え、科学とげいじゅつゆうごうした作品をせいさくし始めた。

科学とげいじゅつはとてもている

小・中学生時代をニューヨークきんこうごした。科学とげいじゅつが最初に結びついたのは、げんだいアートに身近にれていたそのころだった。「ニューヨークでは『アートにはいろいろなひょうげんがあるんだ』という発見がありました。そして、アートの『アイデアをたんきゅうして新しいを生み出す』という点が、科学とていると感じています」

みずさんは、「目に見えないげんしょうをどうかく化すれば、見る人に楽しく伝わるか」とめて考え、ざいや手法などの組み合わせを変えながら実験を積み重ねて作品を生み出す。そのていは、そうさく活動でもあり、研究活動でもあるといえるだろう。

作品も生き物のように変化しはってんしていく

「クリーンルーム」と名付けられた一連の作品は、自身にとってもしょうちょう的なものだという。ギャラリー内にせっしたラボの中で、シャーレでばいようしたさいぼうてん。カラフルなシャーレの中でさいぼうぐんぞうしょくし、さまざまなパターンのコロニー(集落)を形成してすい退たいするまでを見せることで、人間がたんじょうするずっと以前からそんざいし、り返されてきた生命のいとなみをひょうげんした。「この作品は対象物が生きているので、てん期間中もつねに流動して変化します。アート作品というと、完成され、固定されたものと思われがちですが、わたしの作品はこうした『いちいち』のものがほとんどです」

ぎょうや大学、自治体との協働で社会のかっせい化へ

近年では、ぎょうや大学、自治体などと共に進めるアートプロジェクトへの参加もえている。2018年5月に行われた「東京外かん松戸インターチェンジ開通プレイベント」では、せきにん者として、人工物であるトンネルの中に、さんろくの森の自然を感じられるえいぞうと音の空間をつくり出した。「協働する科学者がもつ知見やじゅつの良いところを引き出し、どんなふうにアートとしてひょうげんしていくかを考え、じつげんしていきました。科学とげいじゅつゆうごうすると、たくさんの人が楽しめる場所を生み出せると感じました」とり返る。

今後も産学官民をつなぐコラボレーションに力を入れていきたいという。「こうした活動によって、いきんだ新しい社会の仕組みが形成され、社会全体のかっせい化につながっていけば良いと考えています」

東京外かん松戸インターチェンジ開通プレイベントで披露された「未来トンネル」。トンネル内に設置されたチューブから、富士山麓の森の鳥のさえずりや風の音が聞こえ、チューブに話しかけた声は森に送られる。チューブを通した音は、トンネルの天井に映し出された映像の中に、鳥の姿すがたや光の輪となって視覚化される。(画像提供/清水陽子)
東京外かん松戸インターチェンジ開通プレイベントでろうされた「未来トンネル」。トンネル内にせっされたチューブから、さんろくの森の鳥のさえずりや風の音が聞こえ、チューブに話しかけた声は森に送られる。チューブを通した音は、トンネルのてんじょううつし出されたえいぞうの中に、鳥の姿すがたや光の輪となってかく化される。
ぞうていきょうみずよう

やってみよう!
Gravitropismグラビトロピズム重力くっせいによる植物そう

やってみよう! Gravitropismグラビトロピズム重力屈性による植物操作

みずさんに家庭などでかんたんにできる作品をしょうかいしてもらった。「植物には重力を感じてくきや根を決まった方向に成長させるせいしつ(重力くっせい)があります。この作品は、チューリップの球根を空中でさかさまにさいばいして、そのせいしつかく化したものです。どの植物にもみられるげんしょうですが、チューリップのようにくきが1本でまっすぐなものだと変化がわかりやすいと思います。家庭でも、チューリップのはちを横にたおしておくと、1〜2日でくきが曲がってくる様子が観察できますよ」

ぞうていきょうみずよう

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