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連載:カガクのめばえ

第2回 てらかわ 寿とし さん

第2回 寺川 寿子 さん

世の中でかつやくしている科学者は、いかにして科学のりょくを見つけたのか、どうして科学者になろうと思ったのか、どうやってこんなんえてきたのか?
科学者たちの「芽生え」のしゅんかんを、まんがで見てみよう!

まんが/まきのこうじ


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第2回 てらかわ 寿とし さん

1968年、東京都出身。理学博士。名古屋大学大学院かんきょう学研究科ぞくしん火山研究センターじゅんきょうじゅ。2018年、すぐれたじょせい科学者におくられる「さるはし賞」受賞。


数学の世界からしん研究の道へ
しんの仕組みのかいめいいど
てらかわ寿としさんが語る
研究のと子どもたちへのメッセージ

——さるはし賞の受賞理由となった、「しん活動をはいするかくおうりょくかんげき流体圧に関する研究」とはどのような研究ですか。

しんは、プレート運動によって地下にたくわえられた力を、だんそうが動くことによって一気に減少げん しょうさせる物理現象げん しょうです。しんは、だんそうに働く力が長い時間をかけて大きくなり、限界げん かいだんそうの強度)に達した時に起こります。また、地下のだんそうのすき間にある水のあつりょくを「かんげき流体圧」といいますが、この力が高まるとだんそうの強度が下がり、だんそうに働く力がそれほど大きくないじょうたいでもしんが発生することもありそうだとろん的に考えられていました。

このように、しん発生のメカニズムをかいするには、地下の力のじょうたいかくおうりょく)やだんそうの強度を知ることが重要ですが、じっさいはかることがむずかしいため、さまざまな試みがなされているところです。

わたしの研究では、しんかんそくデータを分析して、地下に働く力のじょうたいや、しんが発生した時にどれだけのかんげき流体圧が働いていたかをすいていする方法を開発しました。これらの方法でじっさいに発生したしんかいせきし、日本列島の地下に働く力のじょうたいや、水の働きによりだんそうの強度が下がった時に多くのしんが発生しているというしょうなどをしめすことができました。

——それはしんの予知などに役立つものですか。

いえ、すぐに結びつくものではありません。そもそもしんのメカニズムはふくざつで、まだかいめいされていないことがたくさんあります。わたしの研究は、地下の力のじょうたいを知る手がかりの一つです。

ただ、すぐにはしんの予知につながらなくとも、その研究をはってんさせるていで、一歩一歩しんの発生メカニズムをかいすることは重要だと思います。

——子どものころからしんきょうがあったのですか。

しんの勉強は、社会人になってはじめました。子どものころは数学が好きで、習った数式を使いこなして答えにたどりつくていを考えるのが楽しかったです。

しんの研究も、これまでの研究法や考え方をそうどういんして、ふくざつげんしょうおくにあるなぞき明かしていきます。そう考えるとているかもしれませんね。

——学校で理科を学ぶ子どもたちに、伝えたいことはありますか。

大切にしてもらいたいことが二つあります。一つは「不思議」と感じる心。そしてもう一つは「学校の勉強」です。

何かを見て「不思議」と感じるのは、それまで自分の世界の中になかった新しいものと出会ったということです。そこで「なぜ不思議と感じるのだろう」と立ち止まって考えられれば、さらに自分の世界を広げるチャンスとなります。

そして学校の勉強は、今は何に役に立つかわからないかもしれませんが、横につながって役に立つ時がきます。数学や理科の世界で研究してきたわたしですが、小学校のころに作文が得意だったことは、今、自分の考えをろん的に説明してろんを深めたり、自分の考えを整理したりする力につながっています。

寺川 寿子さん

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