• サイエンスウィンドウのTwitter
  • サイエンスウィンドウのウェブコンテンツ
  • 宙(そら)と粒との出会いの物語
  • 科学と技術のおもしろさを伝える 子ども科学技術白書
  • 未来の共創に向けた社会との対話・協働の深化
  • サイエンスアゴラ
  • サイエンスポータル
  • サイエンス チャンネル

2018年 夏号 (7-9月)

この号の目次へ戻る

連載:カガクのめばえ

第1回 おおむら さとし さん

第1回 大村智 さん

世の中でかつやくしている科学者は、いかにして科学のりょくを見つけたのか、どうして科学者になろうと思ったのか、どうやってこんなんえてきたのか? 
科学者たちの「芽生え」のしゅんかんを、まんがで見てみよう!

まんが/まきのこうじ 構成・文/さくらい伸


2
3
64

第1回 おおむら さとし さん

1935年、やまなしにらさき市生まれ。薬学博士、理学博士。きたさと大学特別えいきょうじゅ、文化功労者。2015年、文化くんしょう受章、ノーベル生理学・医学賞受賞。


ノーベル生理学・医学賞受賞者の大村おおむらさとしさんが語る
いま子どもたちと、理科・科学を教える先生に伝えたいこと

——子どものころ、おばあさまに「いつも人の役に立つことを考えなさい」と言われ、それが人生のしんになったそうですね。

は折にれてそう言っていましたし、わたしの父と母も日ごろからじっせんしていました。わたしは父母のなかを見て学び、せんたくせまられる場面ではいつも、どちらがより人のためになるのかをいつも考えました。きたさと大学薬学部のきょうじゅだったころ、きょうじゅを続けるのではなく、しゅくしょうするきたさと研究所を立て直すことを選んだのも、そちらのほうが世の中に対してよりこうけんができると考えたからです。結果として研究所での研究がノーベル賞につながるわけですから、当時のせんたくちがっていなかったと今でも思っています」

——研究室では、さまざまなせんもん分野にたずさわる人たちと共同で研究が進められているそうですね。

「数名の研究員からスタートした小さな研究室でしたが、最初に考えたのは『私のコピー(ほう)を作らない』ということでした。多くの研究室では、研究員がトップにいるきょうじゅたような研究をするようになりますが、むしろわたしができない分野の仕事をする人間を育てようと思いました。それぞれがせいぶつせんもん家や有機合成のせんもん家などになって、その上で共同研究をすることによって、いい研究ができるのです。『ろん』に〈君子は器ならず〉という言葉があります。上に立つ者は、一つのことにかたよることなくはばひろのうりょくはっすべき、という意味ですが、上に立つ者は、全体を見て、それぞれのいいところを引き出すことが重要なのです」

——研究以外でもじゅつ作品のコレクターとしても知られ、コレクションをきょうやまなしにらさきおおむらじゅつかんいっぱん公開しています。じゅつへのきょうは自身のを広げるためですか?

「絵画などじゅつ品をかんしょうするのが好きだからです。研究でまった時などに、家に帰って好きな絵をながめていると心が落ち着き、いやされ、そしてはげまされました」

——子どもたちの理科・科学教育において大切なこととは何だとお考えですか?

「まず大切なのは自然とのれあいです。子どもたちを山や川に連れて行き、『何かおもしろいものをさがしてごらん』と言うのが理科教育の第一歩。最初から説明して答えを教えるのではなく、不思議なもの、面白いものを自分たちで見つけさせて、必要があればその後で先生が教えればいいのです。先生は、子どもの中の“サイエンスの芽”をつまないようにしなければならない。そのためには小学校に理科せんもんの先生を置く必要があるとわたしは考えます」

大村智さん

この号の目次へ戻る

バックナンバー一覧へ