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2018年 春号 (4-6月)

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[動物たちのないしょの話]

野生の王国 ぐんサファリパーク
りっなタテガミは何のため?
ライオン

ライオン

毛むくじゃらの大きな顔がかなあみごしにせまってきた。トングではさんだ鳥肉を差し出すと、ざらざらしたしたからめ取り、丸ごとんだ。

ぐんサファリパークでは、しゃそうから動物にエサをあたえることができる「エサやり体験バス」が来園者を楽しませている。そべってくつろいでいたライオンたちも、バスがやって来ると立ち上がり、ゆうぜんしゃそうちかっていく。

「上半身の顔から肩、前足にかけての筋肉がよく発達しているので、自分より大きな獲物をパワーで倒すことができるのです」(山本さん)。写真はラオウ。
「上半身の顔からかた、前足にかけてのきんにくがよく発達しているので、自分より大きなものをパワーでたおすことができるのです」(山本さん)。写真はラオウ。

メスをめぐる争いとタテガミの関係

間近で見るライオンははくりょく満点だ。特にオスのりっなタテガミにはあっとうされる。トラ・ライオンゾーンをたんとうするいくいんやまもとつよしさんは説明する。

「ケンカに強いオスほどタテガミの毛量が多いと言われています。強くなるほどホルモンのえいきょうで毛がえると考えられているのです。さらにタテガミの色も黒く変色していきますが、研究の結果、それもホルモンが関係していることがわかっています」

ケンカとは、メスをめぐるオス同士の争いのことだ。戦って勝てば多くのメスをかくとくし、自分の子孫を多く残せる。「それに、タテガミには相手のこうげきから身を守るやくわりもあります」

注釈無し画像
「エサやり体験バス」のエサは一口サイズの鳥肉。食事はこれとは別に鳥肉や牛肉の赤身を1日に1頭あたり約7kg用意する。
「エサやり体験バス」のエサは一口サイズの鳥肉。食事はこれとは別に鳥肉や牛肉の赤身を1日に1頭あたり約7kg用意する。

ネコ科でゆいいつしゅうだん生活する動物

野生のライオンは「プライド」とばれるれを作ることが知られている。山本さんによれば同サファリパークのライオンたちも、気の合う者同士でいくつかのグループを形成している。「7~8さいのオスがグループの中心になります。中でもげんざいリーダーとしていきおいがあるのは、ラオウという名の8さいのオスです」

つやのあるゆたかなタテガミにまった体つきをした一頭のオスを、山本さんは指さした。ラオウは2010年710日、同サファリパーク生まれ。「他に同年代のオスが3頭いて、おたがいにメスを取り合うライバルです。ケンカがはげしくて命にけんおよびそうな時は、いくいんが車を使ってちゅうさいに入ることもあります」

リーダーの仕事はれ同士のとうそうからメスや子どもたちを守ること。「野生ではリーダーがけてれが乗っ取られると、子どもたちのほとんどは新しいリーダーに殺されてしまいます」。より強いでんを残すため、自然界にはきびしいおきてがある。

わずか数十年の間に生息いきせばめられ、ひゃくじゅうの王ライオンはぜつめつひんしている。「かれらを未来に残すことの大切さを感じてもらいたいですね」と山本さんは語った。

オスのライオンが複数いたら、どれがリーダーか探してみてください。
やまもとつよしさん
ラオウを父親に持ち、今年の5月31日に2歳を迎えるオスのウォッカ。伸び始めたタテガミは4歳頃に生えそろい、おとなになる。
ラオウを父親に持ち、今年の5月31日に2さいむかえるオスのウォッカ。び始めたタテガミは4さいごろに生えそろい、おとなになる。

ライオン

アフリカのサバンナなどにらすネコ科の大型肉食じゅう。おとなのオスは体長約3m、体重約240kg。メスは体長約2.6m、体重約170kg。寿じゅみょういくで17~20さい。1~3頭のオス、約15頭のメスとその子どもたちが「プライド」とばれるれで生活する。けつえんを中心としたメス同士はきずなが強くチームプレーで狩りを行う。成功のかくりつは4回に1回てい。子育ても母親を中心にメスが共同で行う。アフリカ以外ではインドにやや小型のインドライオンが生息している。「古代文明が始まる前は、もっと大型のライオンがギリシャ辺りにも生息していたそうです」(山本さん)。

ライオンの挨拶は、顔や体を相手にこすりつけて親愛の情を表す。オス同士、メス同士でも頻繁に挨拶を交わす。
ライオンのあいさつは、顔や体を相手にこすりつけて親愛のじょうを表す。オス同士、メス同士でもひんぱんあいさつを交わす。

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